代表者 : 釜江 陽一
国際テニュアトラック教員としてUC San Diego に派遣中の釜江陽一助教の論文が
Journal of Geophysical Research: Atmospheres誌に掲載されました。
研究の概要
Robust cloud feedback over tropical land in a warming climate
地球温暖化の進行に伴う大陸上の雲量の変化は、農業にとって、またエネルギー資源としても重要な、地上における太陽入射量の変化を予測する上で欠かせない情報でありながら、これまであまり注目されていませんでした。
本研究では、気候モデルによる温暖化予測実験の結果に加え、海水の温度上昇分布の不確実性を検証するための理想化実験の結果を組み合わせて、熱帯域の陸上で予測される、将来の雲量変化について調査しました。
その結果、陸上ではモンスーンに伴う対流活動が不活発になり、加えて、海上からの水蒸気の流入量が陸上の相対湿度を保つほどには増えないことから、将来は気温の上昇に従って、陸上の雲量は減り続けることを明らかにしました(図1)。
図1:複数の気候モデルによる、全球平均地上気温と熱帯陸上の雲量の変化の過去再現実験および将来予測実験の結果を、1950-1999年平均値からの差で示したもの。
論文へのリンク
“Robust cloud feedback over tropical land in a warming climate”