Driving Sustainable Development(筑波大学のSDGsへの取り組み)

吃音のある子どもたちの学校生活をサポートする取り組み

代表者 : 宮本 昌子  

 吃音とは「どもり」とも言われ、ことばの流暢性の障害です。主な症状はことばの繰り返し(「お、お、おはよう」)、引き伸ばし(「おーーはよう」)、ことばがつまって出ないブロック(「…おはよう」)があります。2歳~5歳の間で約5%が吃音を発症し、その約70%が幼児期に自然治癒したり、また専門家による治療によって治癒したりすることがあります。しかし幼児期までに治らない場合は、単に「どもってうまく話せない」だけでなく、いじめ・からかい、どもることに対する不安、コミュニケーション場面の回避、社交不安障害など様々な問題に発展することがあります。特に学齢期以降は学校生活で「音読」や「発表会」など人前で話す機会が増えるため、多くの子どもたちは吃音の問題に直面することになります。そのため学齢期以降の吃音では言語治療だけでなく、吃音について学んだり、話すことに自信を付けたりするなど社会的なサポートが必要です。
 そこで私たちの活動「ゆうゆうゆう会」では吃音のある幼児から高校生およびご家族の交流会を実施しています。吃音のある筑波大学の学生が中心となり、成人吃音のセルフヘルプグループである「言友会」や茨城県内の言語聴覚士・教員の協力のもと本活動を開始しました。そして吃音のある子ども、そして保護者に対して吃音の知識の共有、学校生活の困りごとに対するアドバイスを行っています。本活動を通して、吃音の子ども達の不安や孤独を解消し、話すことに自信を持ちながら学校生活を送れることを目指します。