筑波大学OCW

【オリンピック・パラリンピックの教育的意義 】日本のオリンピック・パラリンピック・ムーブメント

日本におけるオリンピック学習

日本が初めてオリンピックに参加したのは、1912年のストックホルム大会(スウェーデン)です。アジアで初めてIOC委員となった嘉納治五郎団長のもと、金栗四三と三島弥彦の2名の選手が出場しました。

それから約半世紀が経過し、日本で初めてオリンピックが開催されました。1964年の東京大会では政府による「オリンピック国民運動」が推進され、文部省が作成した学校段階別の「オリンピック読本」をもとに全国の学校でオリンピック学習が展開されました。

  1. オリンピックの起源、意義等を理解し、スポーツマンシップを養うとともにスポーツに対する興味や関心を高める。
  2. 日本人としての自覚と誇りを身につけさせるとともに国際理解につとめ、国際親善につくす心情を養う。
  3. 開催国の一員として社会の相互連帯の関係を認識し、お互いに助け合い、意義のある行為をする習慣をつけさせるとともに、公共心、公徳心を養う。

また日本では、1972年札幌、1998年長野の冬季大会も開催されました。それぞれの開催地を中心にオリンピックやパラリンピックに関する学習が展開され、とくに長野大会では「一校一国運動」と呼ばれるスポーツを通した国際理解教育が行われました。

そして現在では、2020年の東京大会に向けて、スポーツ庁や東京都、日本オリンピック委員会(JOC)、日本パラリンピック委員会(JPC)などが多様なオリンピック・パラリンピック教育を展開しています。例えば、スポーツ庁の有識者会議では、その具体的な内容を①オリンピック・パラリンピックそのものについての学び(大会に関する知識、選手の体験・エピソード等)、②オリンピック・パラリンピックを通じた学び(スポーツの価値 、参加国・地域の文化等、共生社会、持続可能な社会等)と示しています。

2020年の東京大会に向けてオリンピック・パラリンピック教育を推進することは、100年を超える日本のオリンピック・パラリンピック・ムーブメントの歴史の上に成り立っており、その後のよりよい国際社会の形成につながっていくことが期待されます。