リサーチユニット総覧(Research Unit Magazine)

宇宙開発を軸に多様な頭脳が集う
学際的宇宙開発リサーチユニット

横田 茂 嶋村 耕平 長谷川 学 

キーワード: 宇宙工学、宇宙芸術、宇宙医学、生命環境、体育

http://utseed.kz.tsukuba.ac.jp

 

 現代の宇宙利用の潮流をいち早く意識化し、分野を横断した学際的な「宇宙開発」の研究を行01nishioka01います。宇宙技術(推進・空力・熱・環境・ロボット)を創造し次世代の宇宙開発に貢献します。

 

 総合科学技術力としての宇宙開発

 宇宙開発は多様な分野の集結が必要であり醍醐味です。JAXA筑波宇宙センターの近隣に位置する総合大学という地の利をもつ筑波大の研究者にとって、JAXAは魅力的な共同研究先です。しかし、“隣の芝生は青い”の言葉通り、宇宙開発に特化した秀逸な研究環境を誇るJAXAから見ると筑波大学の学問守備範囲の広さは、研究所で望んでも得られない得難い貴重なリソースです。ひとたび宇宙に飛び出せば、そこには今まで問えなかった様々な可能性が学問領域に
渡って展開します。宇宙で生体はどういう影響を受けるか(医学)、無重力の空間でどんな新しい表現が可能か(芸術)、、、そのようなあらゆる学問リソースがふんだんに有るのが、専門分野の研究所からみた大学の魅力なのです。そんなJAXAからのラブコールを受けて学内に広く声をかけると、生命環境系の奈佐原先生、陽子線医学利用研究センターの桜井先生、芸術系の逢坂先生からも次々と手があがり、電波天文学の他に、宇宙から農作地をリーモートセンシング
する研究、無重力状態での宇宙芸術といった広範なトピックを紹介する「筑波宇宙フロンティアフォーラム」が開かれました。

 

 

専門家の緩やかな結集

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図1:超小型衛星(結)の装填

 私が最も得意とするのはシミュレーション手法が力を発揮できる穏やかな燃焼現象ですが、先ごろ名古屋大学に移られた笠原先生はマッハ10のすさまじい速さで爆発するデトネーションを利用した新しいロケットエンジンを専門にしていました。また、メンバーの亀田先生は土木系の出身ですが、学生が作る超小型衛星「結」のプロジェクト(図1)のリーダーとしてJAXAとの共同研究開発を進めました。電気系出身で電磁流体力学の専門家の藤野先生は再突入時の衝撃波を緩和する電磁的方法(図2)を研究、そして新たに加わった若手研究者の横田先生と嶋村先生はそれぞれ、電気推進(はやぶさのイオンエンジン等)(図3)、およびレーザー推進という全く新しい発想の宇宙推進機を専門としています。各専門家が、自分の分野に没頭しつつも宇宙を軸に緩やかに関係する「場」を育みたいと思っています。

図2:MHD による再突入時の流れの制御

図2:MHD による再突入時の流れの制御

図3:ICP 電熱型電気推進

図3:ICP 電熱型電気推進

 

社会への貢献・実績

● 電波天文学から芸術まで「宇宙」に関する話題を紹介する 「筑波宇宙フロンティア  フォーラム」開催