リサーチユニット総覧(Research Unit Magazine)

サービス資源の最適配分方法を 数式で解く
サービス資源の最適配分リサーチユニット

代表者:吉瀬 章子    
他のメンバー:繁野 麻衣子  猿渡 康文  張 勇兵  岡本 直久  
キーワード: 最適化モデル、確率モデル、サービス科学、地域連携、オペレーションズ・リサーチ

28kichise01 産業構造の変化を受け、世界的にサービス産業の重要性が高まっています。日本も例外ではなく、労働者数の約7 割、国内総生産の約8 割がサービス業に占められていることから、サービス産業の成長は、経済政策の要だと認識されています。「サービス資源の最適配分」リサーチユニットでは、最適化モデルや確率モデル等の数理的なアプローチを用いて、人・モノ・情報等のサービス資源を適切な規模で適切に配分できる手法の追及を行っています。

 

 「 ○○をうまく決めて、■■を最小(あるいは 最大)にしたい!」をかなえる強力な武器

図1:サービス資源の最適配分の概念図

図1:サービス資源の最適配分の概念図

 人・モノ・情報等のサービス資源は、その配分方法がサービスの品質とその効率性に影響することから、企業だけでなく、地域のニーズが高まる自治体の運営にも関係するもっとも基本的な課題です。これらの課題は難しいと捉えられがちですが、じつは、数式を使って解くことができます。たとえば、給食の配給方法も「各給食センターから配送する給食の数をうまく決めて、CO2 の排出量を最小にしたい」と捉えることで、数式化が可能です(図1)。これは、経営工学の分野で最適化モデルと呼ばれる数理技術です。この技術は、乗り換え案内検索にも応用されています。本リサーチユニットでは、最適化モデル、確率モデル等の数理モデルを用いてサービス産業および自治体における、人・モノ・情報等のサービス資源の最適な配分方法について、多角的に研究しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「社会問題」x「数理的アプローチ」=「ソリューション想像力」

 具体的には、(1)タクシー会社の配車計画、(2)送迎バス運転手のスケジューリング、(3)コミュニティバスの運行計画、(4)災害時の避難経路策定、(5)病院手術室の利用スケジュール、(6)データセンターにおける仮想計算機のパッキング、(7)ホテル業務の従業員割当システム、(8)売店の従業員割当システム、等を題材に、サービスの品質と効率性を高める研究に取り組んでいます。また、単なる実験的な成果に終始することなく、実務的な課題から抽出された数理モデルの構造や性質を理論的な研究として結実させること、社会問題への数理的アプローチを用いた問題解決(ソリューション想像力)の育成にも力を入れています(図2)。

図2:茨城県内の高校交流による数理モデルを用いた地域課題解決提案

図2:茨城県内の高校交流による数理モデルを用いた地域課題解決提案

 

 

 

 

 

社会への貢献・実績

● 病床管理の自動割当システムの開発( 筑波大学附属病院ならびに新日鉄住金ソリューションズ)
● 階層型光ネットワークにおける波長経路割り当てに関する研究(産業総合研究所)
● 国際観光旅館におけるサービス事業の作業効率化に関する研究(筑波山江戸屋)
● 自販機管理事業における作業の疲労度予測と効率化に関する研究(株式会社いいじま)
●「 最適化の理論と応用ー未来を担う若手研究者の集い2015ー」の開催( 2015年5月30日、5月31日)
●「 高大連携シンポジウム2014」シンポジウムの開催(2014年11月2日)