筑波大学URA研究戦略推進室

人社系の研究成果を世界に示す

森本 行人MORIMOTO, Yukihito

副室長 本部

筑波大学URA研究戦略推進室では、本学での研究力の強化および研究環境の改善について、本部と部局の橋渡しを行いながら強い連携で支援しています。各分野のフロントランナーである本学の研究者に対して、様々な支援メニューやイベントを行っておりますので、気になるものがございましたら是非ご相談・ご活用ください。

これまでどのような道を歩んできましたか?

研究と並行して研究支援の道を拓く
バックグランドは経済史で、その中の情報と経済について、歴史的な視点から研究をしていました。私の分野は(学位の要件ハードルが高かったので)、D3で博士号を取れる人はほとんどおらず私も大学や高校で非常勤講師として働きながら7年掛かりで経済学の博士号を取得しました。博士号を取得してからは、所属大学のURAとして働き始めましたが、当時のポジションは任期付きでした。全国的にURAが大学に配置され始めた萌芽期だったこともあり、筑波大学のように、真面目に働けば任期の定めのない職に承継できるURAの募集はまだ珍しい時期でしたが、ご縁が合って筑波大学に転職することが出来ました。働き始めた時のURAはほぼ理系で、文系の博士はかなり珍しがられたのを覚えています。

仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

研究のバックアップ支援を意識
本学の研究力分析、学内公募の企画・運営、外部に向けた研究広報強化等、様々な業務において、「研究者が研究に集中できる環境づくり」を常に心掛けています。URAが行うのは研究そのものの支援ではなく、研究のバックアップ支援であると意識して業務にあたっています。

今後の目標や展望を教えてください。

人社系の研究成果を世界に示す
人社系のバックグランドを持つURAである私の目標は、日本の人社系研究の成果を、そしてそのプレゼンスを世界に展開することです。そのための取り組みがiMD™であり、オープンサイエンスの推進です。

iMD™(index for Measuring Diversity)は筑波大学が開発した、言語・国を問わず全ての学術誌を定量的に評価できる指標です。人社系の研究者が研究成果を発表する際の使用言語は大抵日本語のため国際的に評価できないという課題に対して、筑波大学の人社系研究者や他大学の人社系URAにも協力を仰ぎ、構想から数年かけて開発し、現在特許出願しています。少額ながら私も科研費を得た取り組みとなり、とても楽しくやりがいのある大きな仕事となりました。研究者と人社系バックグラウンドを持つURAとの連携が生んだ成果だと自負しています。

後者はJapan Institutional Gatewayで実現しています。これは、F1000Researchというプラットフォームに紐づくような形でいくつかのゲートウェイが存在していて、そのうちの一つです。著者は論文ガイドラインの必要条件をクリアーすると、投稿した論文はWeb上で出版され、オープンな形での査読が始まります。論文は、英語か日本語で投稿可能で世界の誰でも無料で購読できるのが特色です。人社系の研究成果は見えづらいと言われますが、オープンサイエンスを活用して人文知へのアクセシビリティが高まれば、より豊かな社会になるのではと思います。

researchmap: https://researchmap.jp/read0133993
J-GLOBAL: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200901015619155993
ORCID: https://orcid.org/0000-0003-3663-9001

KEYWORDSURAをもっと知る

  • 座右の銘

    自分が動けば自分が変わる

  • 出身地

    京都

  • 仕事のお供

    珈琲

  • 好きな本

    東野圭吾の作品

  • 好きな映画

    ボーンシリーズ

    マット・デイモン演じるジェイソン・ボーンを主役とするスパイ映画。ハラハラするが、何度も見たくなる。

  • 好きな食べ物

    いちいの蕎麦とはずみの燻製とまつきの寿司と柳仙の焼きトンも。

    つくば周辺は美味しいものが多い。