注目の研究

~レーザー光の波形を電子の複雑なふるまいに追従させる~ 電子のもつ微小な磁石の向きに応じその運動を光で操作することに成功

東京農工大学大学院工学研究院の伊藤宙陛特任助教、同大学院工学研究院の三沢和彦教授、筑波大学数理物質系の野村晋太郎准教授の共同研究グループは、レーザー光の持つ波形をフェムト秒(10-15秒:千兆分の1秒)単位で正確に制御する技術を駆使し、半導体中の電子の持つ微小な磁石の方向を操作する新しい方法を発見しました。さらに電子の持つ微小な磁石の向きに応じてその運動を光で操作することに成功しました。この方法は電子の位置や運動方向に加えスピンと呼ばれる微小な磁石としての性質、すなわち電子の持つ全ての物理的自由度を制御できるため、光の新たな活用法として広く応用が期待されます。

図 本研究の成果の模式図。本研究の技術で作られた特殊な光「ねじれ偏光パルス」を照射することで半導体中の電子の持つ微小な磁石の向きを操作することに成功しました。電子の持つ磁石の向きは流れる向きに反映され電極間の電圧変化として観測されました。